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●今週のプリ伍轟々
第39話『モンブラン国王を救え!』
日曜午前8時、ブンビーは紅渡の家に出現した。
「君が世界に存在している意味を知りたくなぁい?」
「だれですか、あなたは?」
「私の名はブンビー。今日から仮面ライダーキバのリーダーとなる人間だ!」
「…………」
「いいかっ? 君は悩みを抱え、困っている。そんな時には、グイグイ引っ張っていくリーダーが必要。そのリーダーに私がなってやろうというのだ。悪い話ではないだろう?」
「……30分後の番組で嫌なことでもあったんですか?」
「バ、バカなぁっ、そ…そんなことは……」
「図星みたいですね」
「とにかくだっ、私が君を人間とファンガイアの架け橋にしてやるぞ」
「なに勝手なこと言ってるんですか!」
「さあ、だからリーダーにザンバットソードを預けたまえ」
「誰があなたなんかにっ」
…………30分後。
ナッツハウス正面にて、正座するブンビーをプリキュア部が取り囲んでいた。
りんが冷たく訊く。
「……で、仮面ライダーキバのリーダーが今さらプリキュアに何の用なんですか?」
「いや、そのだね……」
「追い出されたのね」
げんなりと溜め息をつくかれんに、ブンビーは慌てて首を振った。
「違う違うっ、私が自分の意志で出て行ったのだよ。
だって、渡くんはブービートラップ作って本格的に家に引きこもっちゃって……。
ファンガイアに人間が襲われててもガン無視だよ。あんな主人公見たことないっ!
で、
今度はファンガイア側につこうとしたら、クイーンの女の人に、
『事故に見せかけて大牙を抹殺してね』なんて暗い笑顔で依頼されるし……。あんた何言ってんの?
もう仕方ないから、過去パートに跳んだんだよ、過去パートに。
そしたら、こっちも渡くんのお父さん中心に男女関係がドロドロで……子供向けの番組じゃないじゃん。てゆうか、キングの人めっちゃメイク濃い! あと、足跡燃えてる!」
うららが同情の視線でブンビーを見た。
「名護さんに『ボタン寄こせ!』って襲われなかっただけマシだと思います」
「それよりも、あと30分番組をさかのぼってガイアークに就職したらどうロプ? この前ハローワークに大臣の募集が来てたロプ」
「あー、ガイアークは無理無理。だって私、こう見えても意外と綺麗好きなんだもん。ゴミはちゃんと分別して出すし、まだ使えるものはリサイクル。地球を汚くするなんてありえない!」
「というわけでだ、プリキュアの諸君」
ブンビーが立ち上がる。弱って寝込むモンブラン国王を指差し、
「そのモンブラン国王、私に寄こしなさい」(Ready BunB)
モンブラン国王を手土産に、再びエターナルに返り咲こうというのかブンビー!?
……否。ブンビーは店の前の池にホシイナーボールを放ち、あっという間に凍らせる。
「なんか熱出てるっぽいから、氷枕してみようか?」
ブンビーの看病のおかげでモンブラン国王完治!
「じゃあ、お腹すいたから、公園で配給のご飯もらってくるわ」
「さようならー、ブンビーさん。外は寒いから風邪引かないでねーっ」
手を振るプリキュア部に軽く手を振り返し、ブンビーは去っていった。
結局、エターナルに戻るしかなかったブンビー。
しかし、
「あなたは、プリキュアのリーダーになりたかったんでしょ?」
彼の背信は、アナコンディに見抜かれていた!
ブンビーの背後で、地下と続く扉が通路に開き、猛烈な勢いで吸い込み始める。
「私は嫌だぁぁぁっ!」
その叫びも虚しく、ブンビーを呑み込んだ扉は非情な音と共に閉じた。
「うるさい男。…フンッ」
アナコンディが転移してしばらくのち、地下へと続く扉が再び出現し、バタンと開いた。
その扉の裏に忍者みたいに張り付いていたブンビーが顔を上げた。
「渡くんの家のブービートラップに比べたら、まだまだだな」
前回の予告で、こまかれを期待してたら、見事ブンビーさんに持っていかれましたよ。
「あやつは大変なものを盗んでいきました。プリキュア5轟々の39話です」 |
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今回の日記は、害地大臣ヨゴシュタインさま追悼のため、
特別編でお送りします。
●今週のプリ伍轟々
第37『危ない!ファイブDEチャンス!(後編)』
(前回のお話) エターナルワールドからの刺客・ムカーディアによって仕掛けられた卑怯なゲームの前に、
純情副大臣ノゾミスキデス、蛮機獣ノゾミバンキ、さらには安らぎ大臣コマシュタインまでもが敗れ去ってしまう。
残るは、カレー大臣ハジケルダスと水産大臣カレンサマの二人だけ。
どうなっちゃうのガイアーク、ボンボン。
「コマシュタインは強かったでおじゃる。……なのに負けた。何故だかわかるでおじゃるか、ハジケルダス?」
「ハイ、コマシュタインさんは一人で戦ってしまったから……。強さは大切だけど、それ以上に大切なものへ目を向けなかったからぞよ」
「だったら、わたしたちは……」
カレンサマとハジケルダスが眼差しを重ねて頷きあった。
偽のクイズ会場に、
「あっと二人!」『ゴッオンジャー!』「あっと二人!」『ゴッオンジャー!』のコールが盛大に響き渡る。今から行われるのは、やはり勝ち目のない卑怯なゲームなのだろう。
それでも、うららが「わたしがやるぞよ」と手を挙げた。
勝ち目のないゲームを、引っくり返すために。
<リズムモグラ叩き>
曲が終わるまでモグラを叩き続けるゲーム。もし一度でもミスをすれば……。
ゲーム開始。
流れる自分の歌のリズムに乗って、軽快にモグラを叩き続ける。
がしっ。
一瞬、ハジケルダスは眼前の光景を理解できなかった。
穴から顔を出したモグラに振り下ろしたモグラ叩き用のハンマーが、なんと白刃取りされていたのだ。
ミスか? ……否、
「ぬぅんっ!」
ハジケルダスが三大臣の名に恥じぬ剛力を発揮。そのまま強引にモグラを叩き潰す。
その他のモグラも同様に地獄に叩き込んでやる。
「カレンサマさんッッ!!」
ハジケルダスがモグラ叩き用のハンマーを壁に投げつける。ハンマーが壁をぶち破り、その向こうの回答席へと飛び込んだ。
その直撃を受けて、カレンサマの回答席が爆発。同時に彼女を戒めていた拘束を破壊する。ダッシュで躍り出るカレンサマ。
「わたしたちは一人じゃないっ! ムカーディア、覚悟するでおじゃるッ!」
ラストゲーム、<コイントス>が発動する。
ドオンッッ!!と、コインを乗せたカレンサマの指から物凄い水柱が立ち上がった。天井を突き破り、空の彼方へと消える。
ムカーディアの顔が驚愕に歪む。
「表に賭けるでおじゃる!!」
いったん雲をぶち抜いて空へと消えていったコインが、重力に引かれ、流星のように戻ってきた。そして、コマシュタインを封じ込めた強化硬質ガラスの円筒へと激突! 突き破る!
「コイントスの勝負、カレンサマの勝ちなりぃ」
全体にヒビの入った強化硬質ガラスを内側からぶち割って、安らぎ大臣コマシュタインがゆっくりと姿を現す。その手に載せられたコインは、表。
次の瞬間、大地を揺るがす乙女の拳が、純情副大臣ノゾミスキデスと蛮機獣ノゾミバンキを封じ込める強化硬質ガラスの円筒を砕き割っていた。
「みんな、行くなり!」
今こそ五人が心をひとつにして、強大な敵へと立ち向かうのだ!!
「羊羹全開! 安らぎ大臣コマシュタイン!!」(こまーんっ!)
「コイントスだけは勘弁してね! 水産大臣カレンサマ!!」(どーんっ!)
「来週のプリキュアはお休み! カレー大臣ハジケルダス!!」(きらーんっ!)
「友だちナメんな! 純情副大臣ノゾミスキデス!!」(ちゅどーんっ!)
「あたし、ノゾミバンキだよ!!」(ちゃり〜んっ☆)
「マッハで決めるなり!」
「ノゾミバンキっ! ビックリニウムエナジー発動でおじゃる!」
「かしこまり〜☆ サンギョーカックメーっっ……あれ? サンギョーカクメー……」
「どうしたぞよ、ノゾミバンキさん。調子悪いんですか? ……ぞよ」
「あっ」
コマシュタインがバツの悪そうな笑みを小さく浮かべて告白した。
「わたしがこっそりビックリウムを抜き取って、代わりに羊羹を入れておいたの」
「なにやってんスか、こまちさん!?」
「違うよ、りんちゃん。こまちさんは今『コマシュタイン』て名前なんだから、ちゃんとそう呼ばなきゃ」
「……なんか、今回のネタもグダグダになってきてるでおじゃる」
その時だった。
偶然にも、コマシュタインがビックリウムの代わりに詰め込んだ羊羹が不思議な光を放ち、
天より美しい光芒を降らせた。
そして、五人の手の中で、新たな力となる。
「クリスタル羊羹 希望の美味しさ!」
「ファイアー羊羹 情熱の美味しさ!」
「シャイニング羊羹 はじける美味しさ!」
「プロテクト羊羹 安らぎの美味しさ!」
「トルネード羊羹 知性の美味しさ!」
五つの味が合わさった時、巨大な薔薇の王が誕生するのです。ボンボンっ。
「もらったぜ、最終コーナー!!」
「「「「「プリキュア・レインボーローズ・グランプリ!!!!!」」」」」
ムカーディアは紙一重の差で取り逃がしてしまったものの、
ホシイナーの一群を完全殲滅。
今週のGJ大賞は、執事の坂本さん。
本来なら、優勝トロフィーには参加したメンバー5人の名前が刻まれるはずなのだが、
参加しなかった6人目、美々野くるみの名前も刻まれてあった。
「テレビ局に古くからの友人がおりまして、そのぉ…少しばかり裏技を……」
苦笑しながら洩らす坂本さん。
坂本さんのお願いに渋る気配を見せたその友人を、
地上25階から逆さづりにしてやったそうです。 |
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●今週のプリ伍轟々
第36話『危ない!ファイブDEチャンス!(前編)』
プリキュア5人をバラバラにする……。ムカーディアが綿密に計画し、必勝を期して実行に移した策に誤算はなかった。
優勝商品である『チョコ一年分』に惹かれて、新たなるプリキュア軍団がやってきたのは、運が悪かったとしかいう他ない。
「というわけで、今からプリキュアファイブdeチャンスの司会は、ケツにバットねじ込まれて気絶したMr.マジックに代わって、夕凪の月の女神・霧生満ことミチルンと……」
「くだらない」
「……のカオルンでお送りしまあぁぁすっ!」(にこっ☆)
メロンパンをマイク代わりに盛り上がる満を無視して、スタジオでは両サイドに別れて座るチャレンジャーたちが視線で火花を散らしていた。
(プリキュア5軍)
先鋒:夏木りん 次鋒:秋元こまち 中堅:夢原のぞみ 副将:春日野うらら 大将:水無月かれん
(プリキュア連合軍)
先鋒:日向咲 次鋒:美翔舞 中堅:美墨なぎさ 副将:九条ひかり 大将:雪城ほのか
「互いに譲れない『チョコ一年分』をかけて、最初に血を見るのはどちらかっ?
両軍のファーストチャレンジャーは、片やフットサルの天才、片やソフトボールのエース、
二人の激突する時、いったい何が起こるのでしょうか!? では、さっそく第一回戦開始!」
それぞれフットサル、ソフトボールのユニフォームに着替えたりんと咲が、ゲームの舞台に上がる。
花吹雪散る球場、設置されたサッカーゴール。
「これって異種スポーツ戦ナリ?」
『さあ、気になる最初のゲームはこれです!』
満の声にあわせて、電光掲示板にドン!と文字が浮かび上がった。
<<おっぱいの大きさ比べ対決>>
「フットサルもっ」
「ソフトボールも関係ないナリぃぃぃ!?」
りんと咲の後ろの地面がバカン!と硬い音を立てて開き、中からニュニュゥ〜っと何本もの機械の腕が伸びてきて、二人のカラダにまとわりついた。
「ちょ…っ」
「うわわわっ、なにこれっ!?」
『なお、どちらのおっぱいが大きいかの判定は、このセントラルコンピューターが管理するオッパイモミモミマシーンが……』
「てゆうか、これ……わわわっ、このっ、ズボン脱がすなぁ!」
「ひいぃぃぃっ! パンツも脱がされるナリ〜〜〜!」
スクリーン越しに異常に気付いた満が、薫を振り返った。
「薫、これは一体……」
「クッ。セントラルコンピューターが停止命令を受け付けない。反乱を起こしたのね」
『人類ハ 美シイ地球ヲ 破滅ニ 導イテイル。ダカラ、パンツ脱ガス……脱ガス……』
「というわけで、セントラルコンピューターの故障のため、第一回戦は両者引き分けということで……続いて第二回戦はこちらっ!」
<<官能小説朗読対決>>
かれんが勝ち誇って笑う。
「勝った、勝ったわこの勝負。BLも百合も極め尽くしたこまちなら、どんな官能小説が来ても敵はいないわ」
それに対して、雪城ほのかが不敵に返した。
「それはどうかしら? すでにゲームは始まっているけれど、ほら、スクリーンの向こうの舞さん、凄い集中力よ」
……確かに、オーラが立ち昇らんばかりの集中力で官能小説に見入っている。そして、すらすらと朗読していくこまちの隣で、彼女が動きを見せた!
「いよいよ朗読するの!? ……違う、これは……これは……」
「物凄い勢いで挿絵を描いている!?」
……勝負決着。
満が半分ほど食べてしまったメロンパンをマイクにして、美翔舞を高らかに褒め称えた。
「見てください、このスバラシイ挿絵。飛び散る汁、ぶつかり合う肉、世界中の腐女子が涎を垂らさんばかりの出来です!」
こまちも、舞の手を握って、彼女の健闘を褒め称えた。
「すばらしいわ。わたしの書いた『ベッドの上は汁だくで』(ココナツ本)にここまで素晴らしいイラストを添えてくれるなんて! 美翔さん、わたしと一緒に冬コミを目指しましょう!」
「はいっ」
ちなみに、第二回戦の勝者はこまち。舞は描くのに夢中で一行も朗読しなかったため。
第三回戦は……
<<大食い対決>>
「よっしゃああああああッッ!! この勝負もらったあああああッッ!!」
美墨なぎさ、早く勝利宣言!
満が笑顔でゲームのルール説明をしていく。
「ルールは簡単。次々と出される料理を一皿でも多く食べた方が勝ち」
スクリーンに、テーブルについた二人の姿が大きく映し出される。
「ではどうぞ! 最初に一品は、とれたて新鮮のタマネギを使ったオニオンサラダ!」
スクリーンの向こうのなぎさが凍りつく。なぎさはタマネギが大の苦手なのだ。
「おおっと、夢原選手、一品目を軽くクリアー。二品目に取り掛かり……おおっとこれも軽くクリアして、三品目も取り掛かりました」
「ひかりさん!」
ほのかが目配せする。こんな事もあろうかと用意してあったのだ。ミラクルライト改!
「いくわよ、ちょっと!ちょっとちょっと!」
「ちょっと!ちょっとちょっと!」
スクリーンに向かってライトを振り続ける二人。その希望の力、なぎさを想う気持ちがスクリーンの向こうにいる彼女に届いたのか、
『フンゴオオオオォォオォォオォォォオォ!!!!』
なぎさの姿がみるみる巨大な猿に変化して、天に向かって吠える!
「愛の力ね」
「ほのかさん、それ違うと思います。…っていうか、このミラクルライトにどんな改造したんですか!?」
泣きそうな顔で訊ねるひかりの声をさえぎるように、ハイテンションな満が実況する。
「おおっと、美墨選手、猿になってからは速い速い! 鬼門の一品目を軽くクリア。つづいて、二品目から十品目までを一気に口の中に放り込む!
そのまま怒涛の速さで、全品目制覇っ! しかし、それでも食べたりないのか、夢原選手の料理まで食べ始めているぞ!
文句なしに美墨選手の勝利ぃぃぃぃぃっっ!!」
『フンゴオオオオォォオォォオォォォオォ!!!!』
これで両軍共に一勝一敗一引き分け。
さあ、いよいよ副将戦……なのだが……。
マイク代わりにしていたメロンパンを食べつくしてしまい、空になった手をジッと見つめていた満がぽつり…。
「メロンパンなくなったから帰る」
「わたしも」
一気にテンションを下げて、二人ともさっさと帰ってしまった。
司会者なしでどうなる副将戦! あきらめたらそこでゲーム終了だよ。
『危ない!ファイブDEチャンス!(後編)』とつづく! |
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●今週のプリ伍轟々
第35話『ブンビー衝撃発言!』
今日はニチアサキッズタイム、という事でオープニングに歴代プリキュア登場。
ドリーム「今日はみんなが応援に来てくれたよ」
ほのか「なぎさ、なぎさッ! 起きてってば! 番組もう始まってるのよ!」
なぎさ「ぐ〜……ぐ〜……」
咲「Yes!プリキュア5GoGo!からのキーワードは『ブンビー』ナリ〜〜ッ!」
舞「咲ぃッ!? それ番組の最後で言うんだから今言っちゃダメぇぇ!!」
満「ニチアサキッズタイム? 何それ?」
薫「くだらない」
ドリーム「き…きまったねっ」(汗)
ひかり「えっ? …えっ? あのっ、わたしの出番は……」
今回の主役はブンビーさん。再就職先を探していて、何と……
「私が、プリキュアのリーダーになってやる!!」
………………。
………………。
………………おい。
そして、思いっきり上から目線で空気を読まない演説を続けた挙句、
「ああっ!? なんだぁお前ら。リーダーであるこの私に逆らおうというのか!?」
…キレちゃったよ、ブンビーのおっちゃん。
プリキュア側も、いつも通り倒す気でいらっしゃる。そりゃ、ナイトメアにいた頃から変わらん『力の原理』を貫こうとする彼がプリキュアのリーダーになんてねぇ。
とはいえ、
「気が変わったら、いつでも私の所に来るがいい」
ホシイナーが撃破されて、薔薇ビオランテに食われそうになっても、プリキュアのリーダーの座は諦めてない様子。
全然懲りない人だ。せめて改心さえすればなぁ…。
でも、
プリキュアの絶体絶命の危機。立ち上がれないプリキュアたちにトドメの一撃が放たれ……。だが、隼の如く舞い降りてきた影がそれを受け止め、阻止する。
「……あれ、アタシたち生きてる?」
「何が起こったの……?」
「あ、あなたは……っ」
「これ以上、私の仲間を傷つけることは許さん!」
などという展開を希望するのも面白いかもしれん。
「さあ、これで誰がリーダーかはっきりしただろう。わかったら、とっととローズパクトを寄越すんだ!」
「わかったわ」
一同一致で、ブンビーの手にローズパクトが手渡される。ちなみに、その中にはたまたま遊びに来ていたババロア女王が入っていた。
ぽんっ!とババロア女王出現。
「んまぁ、誰ロロ?初めましてロロ。プリキュアがいつもお世話になっていますロロ。今お茶を入れてもらうロロ。ところでここは何処ロロ?今何時ロロ?そうそう自己紹介が遅れたロロ、わらわはババロア女王ロロ。もし良かったらお名前を聞かせてもらいたいロロ。ところでお茶でいいロロ?もしかしてコーヒーのほうが良かったロロ?お茶菓子はセレブ堂のシュークリームが最高に美味しいロロ。冷蔵庫の中に買い置きはないロロ?寿限無、寿限無五劫の擦り切れ海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末、食う寝る処に住む処やぶら小路の藪柑子パイポパイポ パイポのシューリンガン」
ペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラ
ペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラ…………
「わああああっ、なんだこの人!? 全然しゃべりやまないじゃないかあぁぁっ!?」
三日後、ブンビーはノイローゼになって辞表を出した。
ところで、
「ご飯、作っておきましたよ。今日もカレーだけど、いい?」
ブンビーさんのこのセリフがネタだと分かるまで、しばらくかかりました。
いや、ブンビーさん本当にカレー作って待ってそうだもん。
ラスト、
のぞみ「あたし、いろんな言葉の勉強したんだ。かれんさんにも教えてあげる」
プリキュア部一お馬鹿な子が無謀なことやり始めたよ。相手は知性のプリキュアだぞ?
……5分後、
「フッ、貴様如きがこの私に何を教えるのかと思えば……くだらん」
「まだだ……まだだよ、かれんさんっ、この八潮路って言葉の意味は……」
「長い航路って意味ね」
「ぐはあっ!?」
「もうやめてあげて、かれんさんっ。のぞみのHP、もうゼロだよっ!」
見事返り討ち。 |
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●今週のプリ伍轟々
第32話『小さな小さな大冒険!』
プリキュアたちを罠にかけるため、マジシャンと偽ってナッツハウスに訪れたムカーディア。マジックが見たいとはしゃぐのぞみやうららに愛想よく応えて、
「リハーサルのつもりでやらせていただきますよ」と軽く披露する事になりました。
のぞみ「わーい、じゃあアレやろっ、アレっ!」
ムカ「アレ…?」
うらら「もちろん、マジックといえば人体切断ですよ! わたし、ノコギリ持ってきますね」
のぞみ「じゃあ、あたし、この人を箱に詰めとくね。……ねえ、りんちゃんりんちゃん、どっかに棺桶なかったっけ?」
ムカ「うわあああああっっっ!!」
ムカーディアは命懸けで逃げ出した。その際、偽ローズパクトを落としていったのだが、それには魔法トラップが仕掛けてあった。
うかつにものぞみが魔法トラップを発動させてしまい、全員の身体が蟻んこサイズにまで縮んでしまう!
「それにしても、のぞみたちは何処に行ったんだ?」
あまりに小さすぎて、ナッツたちも気付かない。のぞみたちを捜すために怪鳥形態で飛び立つシロップ。その羽ばたきが巻き起こす風で、小さなのぞみたちは吹き飛ばされてしまう。
はたして、彼女たちは再びナッツハウスに帰ることは出来るのか!?
『ぐわっ! ぐわっ!』
アヒルが現れた。現在の彼女たちのサイズからして、その大きさは脅威であるのだが……。
「わーいっ、アヒルだぁっっ!!」
『にゃーん!』
「わーいっ、ネコだぁっっ!!」
『わんわんわんっ!』
「わーいっ、イヌだぁっっ!!」
のぞみたちを捜しに出たココとナッツが、顔を見合わせた。
「さっきからこのあたりオカシイぞ。あっちで骨だけになったアヒルやネコの死骸を見つけた」
「こっちもイヌがやられていた。なにやら危険な生物がいるようだ。……たとえば、ピラニアみたいな」
その頃、
「うっわ〜! おっきい飴玉、いただきまーす」
「落ちてる物食べないのっ!」
のぞみがりんちゃんに怒られてた。まるで幼児と母親。
のぞみに対して、くるみがキツイ事を口にすると、
「くるみ、それはちょっと言いすぎでしょ」とサッと庇ったりして。結構ラブラブ。
「りんはのぞみには甘いんだからぁ…」
その様子を見て、こまちさんは創作意欲を刺激された模様です。
「このシチュエーションは、小説のネタになるわね」
今回のホシイナーは、軍隊アリ。ドラクエでも、どんどん仲間を呼ぶ厄介な敵でした。兵力差は圧倒的だ!
白兵戦能力ではプリキュア側に分があるとはいえ……倒しても倒してもキリがありません。
「そうだ!」
いざって時はドリームのひらめき。
先ほど見つけた飴玉を使って、軍隊アリをおびき寄せ、皆から引き離すことに成功。……と思ったんですが、無理でした。
他のプリキュアたちも全員、まんまとおびき寄せられてしまいました。
ローズ「ちょっとドリーム! 独り占めする気ッ!?」
ルー呪「こらぁ、落ちてる物食べちゃダメって言ったでしょ!!」
レモネ「包み紙はあげますから、中身はわたしにくださいっ!」
ミント「どこかに羊羹は落ちていないのかしらっ!?」
アクア「その飴、グレープ味だと嬉しいんだけどッ!」
ドリーム「……………………」
たった一つの飴玉を巡るプリキュアと軍隊アリとの死闘の結末は、語るまでもなかろう。
食い物を賭けた闘いにおいて、プリキュアに勝てる存在が何処にあるのか?
ラスト、
たまたまシロップが偽ローズパクトの魔法トラップを再度作動させたので、プリキュアたちは全員元の大きさに戻りました。
ムカーディア、余裕な様子でそれを眺めながら、
「誰かが箱にたどり着いたようですね。大したモンです」
いやいやいやいや、誰一人たどり着いてないから。
テレビの前で思わず突っ込む全視聴者。
なんてゆーか、マジで感想なんですが、
アヒルから逃げている途中でも、花を見上げて
「わぁ、まるでメルヘンの世界ね」と呑気に感動するこまちや、
「映画のセットみたいですぅ」と葉の上でくつろいで寝転がるうららとか。
こまちは天然でボケたっぽいが、うららは狙ってボケたような気が…。
戦闘シーンでは皆ガシガシ動いてたし、静止画も気合バリバリ入ってました。良回だった。
プレゼントのこまち賞は、えほんセット。で、できれば、『こまちのぼうけん』を……。 |
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