2006−2007・1月までの日記っぽいもの

2006年07月17日

●今週のプリキュアS☆S
第23話『ついに対決! 脅威のアクダイカーン』 

終焉風景――――
死に絶えた泉に象徴される滅びの姿こそが、彼女たちにとっての真実だった。
…………日向咲と美翔舞に出会うまでは。

「友達なわけないでしょッ!」
ダークフォールの戦士として、戦闘続行を宣言する満と薫。
感情を切り捨て、課せられた使命に従う。
一方、死の危機に晒されてなお、感情のままに闘うことを拒否するプリキュア。
「友達とは闘えないって、言ってるでしょッッ!」

闘うのが運命だとするならば――――

「運命は変えられるんだよっ。自分の力で変えるものなのっ!」
キュアブルームが叫ぶ。言葉に想いを乗せて。

……そして、戦闘に終止符を打ったのは、二人の心に届いた希望の光。
使命に引きずられて振り上げた満の拳を、薫が押さえる。
「何してるの……放してっ……放しなさいっ、プリキュアを倒さなきゃ……」
「満……もうやめよう」

ダークフォールの戦士として生まれた運命を…………変えたい。


しかし、そこまでだった。
いかに世界が光に満ちようとも、生命に溢れようとも、
闇の力を揮って、全てを滅びで閉ざさんとする使者は訪れる。
「お初にお目にかかります。伝説の戦士プリキュア……」
現れたゴーヤーンから、とっさにプリキュアをかばおうとする満と薫。
……明らかに、今までとは違う空気を纏ったゴーヤーンの姿に脅威を覚える。
事実、反撃すら許さぬ力の差をもって、
ダークフォールへと通じるゲートへ、満と薫は投げ沈められてしまう。
二人を追ったプリキュアもまた呑み込まれていき…………。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

闇に閉ざされた地において、
ついにプリキュアとアクダイカーンが対峙する時がやってきましたね。

まず、悪代官へ必死に呼びかける満と薫ですが、当然聞き届けてもらえず。
なんつーか、『真・女神転生V』におけるゴズテンノウみたいやね、悪代官。
腕以外は動かんし、口は開いたままですし、何となく偶像っぽい。
プリキュアの攻撃に対して、動くのダリィ〜って感じで防御する気配すら見せず、
ツインストリームスプラッシュをたやすく吸収し尽くす。
この辺はラスボスっぽいってゆーか。

ともあれ、トドメを差そうとする悪代官の攻撃からプリキュアをかばって、
満と薫がいったん退場します。

薫「何を言っているの? 私たちは死――」
満「言わないでッ!」
薫「満…?」
満「お願いだから、言わないで……」


さて、次回から、新たな精霊ムープとフープが登場するそうですが、
満と薫とかなり関係が深そうな名前です……。
実は、死に絶えているとばかり思っていた空の泉に満と薫が配置された際、
偶然にも生き残っている精霊を見つけて、二人が気まぐれに餌付けをしたとか。

「ねぇ、薫。この子すっかり私になついてきたわ」
「こっちの子も……」

いつものように精霊にメロンパンを食べさせてやりながら、ちょっと考え込む満。

「せっかくだから名前を付けてあげましょ。……そうねえ、この子はムープ」
「じゃあ、こっちの子は……みのり」
「…………」
「……じゃなくてフープ」


今週のラスト。
満と薫を守れなかった事を悔やみながらトボトボと家路についた咲。
そこで彼女が見たものは――――。

「あら、遅かったわね」
何事もなかったように、咲の自室でメロンパンを食べながら、ネコジャラシでコロネと遊んでやっている満。
「な、何で満がここに?」
呆然とする咲の背後でドアが開き、風呂上りの薫とみのりが部屋に入ってくる。
「いいお湯だったわ。満と咲もお風呂に入ってくれば?」
薫と手を繋いだみのりが明るく笑って言う。
「こんなことになっちゃいましたー」
「ありえなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいッッッ!!!」

2006年07月02日

昨日は『M:i:III 』の先行上映を見に行ってきましたが、
個人的にはえらく微妙でした。
橋の上でのミサイルどっかんどっかーんの部分以外はほぼ凡庸な出来に感じた。
まぁ、なかよし8月号を買いに行ったついでにフラリと寄った映画ですから。

なかよし版のプリキュアS☆Sでも、いよいよ満×薫編が山場を迎えます。
個人的には、薫×みのりの話がばっさり削られてしまったのが残念ですが。
とりあえず、TV版の19話で、プリキュアの力を弱めるために満と薫が奪った物がグローブとスケッチブックだったの対し、今回のなかよし版では、咲舞二人で買ったブレスレット(婚約指輪の代わりみたいなモン)と、奪われた品の価値が遥かにグレードアップ。上北先生GJ!

つか、一ヶ月前に予期した通り、ドロドロン氏がたった3ページで撃沈(笑)


7月18日(火)発売のなかよしラブリーは、満と薫の番外編だそうです。

2006年06月25日

せっかくの日曜なのに、今日は雨。
なぎさは止む事のない雨を見上げていたが、そのうち諦めて漫画を手にベッドへと寝転がった。
「なぎさ、ちょっと枕借りるわね」
先程から何かの本を読んでいたほのかが、なぎさの頭の下から枕を抜き取った。
(ん?)
ほのかは、本を片手に、もう一方の手で枕を抱きかかえながら、「ふむふむ…こんな感じかな?」などと呟いていた。
「何やってるの? ほのか」
後ろからひょいっと覗き込むなぎさ。開かれたページの内容をざっと目にし、どうやら赤ちゃんの育児について書かれたものだと理解する。
「あっ」
振り返ったほのかが、ちょっと顔を赤くした。
「…私たちにはまだ早いけど、準備だけはしっかりしておいたほうがいいかなって思って」
背後のなぎさに甘えるように身をすり寄せて微笑む。
「なぎさの赤ちゃん……産みたいな」
ほのかの唇を、なぎさがキスで塞いだ。恋人同士の紡ぐ、甘い甘い、蜂蜜のような時間。
……唇を離したなぎさが、本のページとほのかの腕に抱かれた枕に交互に視線を向けて、
「今から授乳の練習するトコだったの? …じゃ、アタシが手伝ってあげよっか」
そう耳元で言って、ほのかの腕から枕を抜き取った。
「何事も実戦実戦♪」
「もしかして、なぎさが赤ちゃんになってくれるの?」
「そうそう」
回り込んできたなぎさが、ほのかの胸に抱きつく。柔らかな胸のふくらみに頬をすりつけ、さっそくおっぱいをおねだりした。
「もう、なぎさったらぁ」
なぎさが服の裾から両手を差し入れきた。手馴れた動作でほのかのブラジゃーを外す。
「ほのかの柔らかおっぱいサイコ〜」
服の中でなぎさの手が動いて、さわさわと乳房を撫で回した。
「キャッ……もう、なぎさったら、めっ!」
ほのかママに叱られて、なぎさはイタズラをやめ、はだけられた胸から露出した乳房の先に口を寄せた。
「あっ、なぎさ……」
乳首に吐息が軽く這っただけで、ほのかはぴくんっと身を仰け反らせた。
なぎさの口が乳首を優しく含み、ちゅぅぅっと吸い上げる。途端に、ほのかのカラダにビクンッ!と大きな震えが走った。同時に煽情的な喘ぎがほのかの口を割った。
ああぁンッ! なぎさぁぁッ!!
「って、そんな大声出したら赤ちゃんビックリするでしょ!?」
なぎさに叱られて、ほのかがしゅん…とした。
「……ごめんなさい」
「もう、ほのかったらホントに感じやすいんだから……。ほら、吸ってないほうの乳首だって、いきなり固くしてるし……」
なぎさの指にコリコリともう一方の乳首を転がされて、ほのかは「…だって」と言い訳を始めた。
「私、なぎさのことが好きなんだもの。なぎさに吸われたら、どうしても感じちゃう」
「う〜ん、じゃあ、吸うのがアタシじゃなくて赤ちゃんだったら大丈夫?」
「……だと思うけど」
ほのかが自信なさげに答える。
なぎさはしばらく腕組みして考えたのち、「念のため、特訓しといたほうがいいかな」とこぼした。
『 安 産 祈 願 』と書かれた鉢巻きでほのかの頭をギュッと締めた後、なぎさが熱血なアドバイスを送った。
「ほのか、大切なのは赤ちゃんに対する母性よ。いい? 母性のパワーで快楽を抑え込むのっ!」
「分かったわ、なぎさ。やってみる!」
「ちなみに、アタシにおっぱい吸われて変な声出したりとかしたら、罰として乳首噛み噛みするから」
「えぇ――――――――――ッ!!」

ちゅぅ。「ああッ!」(ビクッ) …噛み噛み。「ひぃぃッ!
ちゅぅぅ。「あはぁッ!」(ビクンッ!) …噛み噛み。「ダメぇぇぇぇッ!
ちゅぅぅぅ。「あぁぁんッ!」(ビクビクッ!) …噛み噛み。「あはぁ…なぎさぁぁ!」(ぞくぞくっ!)

「なぎさぁ。もっと乳首噛み噛みしてぇぇ……」

……なぎさは特訓を諦めた。
そして、昼食を挟んで午後。

「というわけで、なぎさ、今度はオムツ換えの実戦練習したいんだけど」
ほのかは雨の中ひとっ走りして買ってきた介護用の紙オムツをでんっ!となぎさの前に置いた。
「も、もしかして……アタシが赤ちゃんの役?」
「もちろん♪」
さすがに高校生にもなってオムツ姿になるというのはちょっと恥ずかしかったが、ほのかのやる気を汲み取って、なぎさは意を決した。
「じゃあ、ささっと済ませちゃお」
それを聞いて、ほのかの両目が嬉しそうに輝いた。なぎさの下着を脱がす手付きも妙に楽しそうだ。
「ほのか……何でそんなに楽しそうなの?」
「……赤ちゃんのこと考えてたから」
なぎさが少し眉を顰めた。聞きなれたほのかの声に、微かな違和感を覚えた。
(なんか騙そうとしてない……?)
ほのかと目が合った。瞬間、ほのかが素早く時計へ目を走らせるのを見て、
「ほのかっ!?」
問い詰めようとした瞬間、なぎさの下腹部にどんどんと膨らんできたのは強烈な尿意。
「ま・さ・か、ほ〜の〜か〜?」
「う…うん、その、私も実戦が大事だと思って……さっきなぎさが飲んだお茶に利尿剤を混ぜておいたの」
「ほのか」
この状況でとても信じられないくらい静かな声と表情で、なぎさがほのかの肩にポンッと手を置いた。
「実戦がどうとかいうよりも、ホントはアタシが恥ずかしがってお漏らしするところを見たかっただけなんでしょ?」
「……………………はい」
どうしようもなく怒る気も失せて、なぎさは開き直ったかのように両足を開いた。
「……分かったわよ。アタシがオシッコ漏らすところ、見せてあげるから」
大胆な物言いだったが、なぎさの顔は真っ赤に染まり、視線はあらぬ方向に飛んで、決してほのかの方を見ようとしない。
既に尿意は決壊寸前にまで高まっている。しかし、ほのかが視線をまじまじと注いでいるのを感じ、なぎさは膀胱のブレーキを緩めることが出来なかった。
(や…やっぱりダメッ! ほのかの前でオシッコなんてありえない!)
いったんは決めた覚悟も、怒涛の如く押し寄せる羞恥心に押し流されてしまう。
だが、
(やだっ、漏れる漏れるっ!)
気持ちが拒否しても、薬の効き目が体を支配している。
「なぎさ、ガマンしてると体に良くないわよ?」
ほのかの指が紙オムツの上から、なぎさの秘所を指でぐりぐりと押してきた。
「やだッ!? ほのか、そんなことしたら……アア゛ァ!?」
潮を吹く勢いでなぎさの排尿が始まった。
ああぁぁぁぁ――――――ッ! ほのか、見ないで……見ないでェェッ!
猛烈な開放感が下腹部を満たしていく快感と、胸を突き上げてくる羞恥。
ヤダヤダヤダヤダッ! アリエナイアリエナイアリエナイアリエナイッ!!
なぎさがどれほど心の中で叫んでも、最後の一滴を搾りだすまでオシッコは止まってくれなかった。
「……なぎさ、終わった?」
「ありえない……」
やや虚ろな目のなぎさの紙オムツに、ほのかがそっと手をかけた。なぎさがそれにビクッ!と反応する。
「ちょ…ちょっとほのかっ!?」
「その…オシッコしちゃったんだから、ちゃんと大事な所をナメナメしとかないと…」
「ナメナメっ!?」
「あっ、じゃなくてフキフキ」
「……もうどっちでもいいから好きにして」

そして、その夜。
「なぎさ、今日はお疲れ様。はい、これどうぞ♪ すっごく元気出るわよ」
なぎさが手渡されたのは、中身をミルクで満たした哺乳瓶。
「すっごく元気出る……って、どうせまた変なクスリとか仕込んでるんでしょ」
そう言いつつも、なぎさは両足は肩幅に、片手は腰に当てた由緒正しい姿勢で、哺乳瓶に入っているミルクをグビグビと飲み干した。
「……で、ほのか、このミルク、何が入ってたの?」
ベッドに腰掛けたほのかが、パジャマを脱ぎながら答える。
「強壮剤よ。ねぇ、なぎさ、今日の最後に…その、子作りの実戦練習を……」
「眠れない夜になりそうだね、ほのか」

(終)


つか、当店も一万ヒットを迎えました。いや、今更ですが……。
とにかくご愛顧感謝ッス。
そして、ごめんなさい。
「夜通し恋唄」は書き直し中で、ロクな更新も無く……あはは。って笑って誤魔化していいもんでも無いような気が……。
ちなみに更新が遅い原因は、ウィズXTH2と雪城ほのかへの愛です。
そして、これ(↓)

Proxy規制中: 80 番ポートが開いてます

だーかーらー、何やねんと。相変わらず某小説スレに書き込もうとすると、このエラーメッセージが出てきます。よく分からないのでググってみたが、やっぱりよく分からない。
時間かけても全く解決なしさ。
むかついたので、パソコン放り出して映画見に行ってやりましたさ。(↓)


●『着信アリ Final』
シリーズ三作目。あまり興味は無かったんですが、
今回は、死の予告メールが着信しても、
「それを別の人に転送すれば死なない」というルールが加わったので、
(注:ちなみに転送されたメールを、さらに別の誰かに転送するっつーのは不可)
一瞬、『絶命時限マンション』(矢野龍王・著)を思い浮かべてしまったのが運の尽き、というわけで映画館に足を運んでしまったんですけど、
やっぱ見事なまでにダメダメな映画でした。
クラスメイト全員を対象として始まった、死の予告メールによる復讐劇。しかし、死んだのって、たった数人じゃん。せめてクラスメイトの3分の2は死ぬぐらいでないと盛り上がりませんよ。
スクリーンの向こうで厨房どもがワーキャー騒いでるだけってカンジで、全然ホラーに見えない。
この映画で一番驚いた部分は、いきなりパソコンのモニターが女子生徒に向かって波動拳をぶっ放すってトコかな? ←波動拳云々はマジっスよ。

こうなると、出番はちょこっとしかないのですが、『仮面ライダー響鬼』で明日夢少年を演じた栩原楽人クンに全てを賭けるしかない訳なのですわ。
映画では、イジメられっ子の役。なんと、しかもメガネっ子ですよ。
つか、明日夢少年が厨房連中に追いかけられるシーンがあるんですが、この部分はマジ手に汗握った。逃げ切れ少年!と心の中でエールを送りましたよ。
壊れたように笑い続ける明日夢少年はちょっと迫力あったな。いい演技してると思ったデス。

で、劇中のアレ(内緒)なのですが、
できれば『たのみこむ』でも同様の現象起きてくんねーかなぁ?
猫塚鶉がさぁ、ネットカフェの人とかに向かって「今からこのサイトにアクセスして賛同してください!」って頼むのよ。そうすると何故かみんなイイ人ばっかりで、「よし、みんなで力を合わせよう」とか「自分に出来る事を精一杯やろう」とかイキナリ奮い立って、続々と賛同の書き込みが…。
『コミックで読みたいです』『上北版プリキュアサイコー!』『賛同、賛同、賛同!』……。

つか、この日記を読んだ人で、まだ『たのみこむ』に賛同してないって人は、出来れば協力してあげてくださいニャ!

そして、もう一本。こっちが本命(↓)


●『ウルトラヴァイオレット』
『リベリオン』で世界にガン=カタをもたらしたカート・ウィマー監督作品。
今回もバリバリなガン=カタで、主演はミラ・ジョヴォヴィッチ。ってもう、とにかくバリバリだな!

ウィルスに感染することにより、人間を越えたる存在「ファージ」。しかし、その凄まじい能力の対価として、余命は12年のみ。
そして、
この映画で描かれるのは、最強の女戦士ヴァイオレットの12年目の生き様。
胸に秘めたる母性を解放し、同じく死に到ろうとする人間の少年を救うため、
たった一人で死地に飛び込む。
立ち塞がるは無数の敵。
それらを全て死体に変えながら、最強の女戦士は進み続ける――――。

銃撃と斬撃に彩られた華麗なアクション。87分間、ミラ・ジョヴォヴィッチ暴れまくり。
屍山血河の上を舞い踊ります。猫塚の好みの極み。

2006年06月18日

今週のプリキュアS☆S
●第19話『大切なものは何? 満と薫の願い事』 

●(Aパート)

ひょうたん岩の上で迎える夜明け。満と薫、それぞれのプリキュア抹殺の策が動き出す。
「どうしたの、薫? いきなりパンツなんか履き替えて」
「ただの勝負パンツよ。……今日の私の策で、プリキュアの敗北を決定的にものにする」
そう言って薫は握り締めた左手の拳を太陽に向かって突き出した。右手には抱き枕を抱えている。
「ふっ…、昨夜のシミュレーションでは完璧だったわ」
「ちなみに、昨日のシミュレーションって…これ?」
満が懐からレコーダーを取り出し、録音されたものを再生する。

『いやぁ〜ん、みのりったら可愛すぎ! もおもお我慢できない! ぶちゅっ、ぶちゅっ、ぶっちゅ〜〜〜〜っ! うふっ、みのり真っ赤になっちゃって可愛い! ねぇ…私とのキス、どうだった? ……あのね、みのりさえよければ、今日…私…OKだから(もじっ)、えっ、やだっ、いきなりみのり大胆!? ダメよ、まだシャワー浴びてないのに! あぁ〜んっ、そんなとこ触られたら私…アアァ――ッ、みの…』

「キェイッ!!」
神速で繰り出された薫の手刀がレコーダーを瞬時に斬り裂いた。
「…………」
「…………」
「……満、起きてたのね?」
「抱き枕相手に何をやってるのかと思ったけど……」
「あ、あくまでプリキュアを倒すための策略よ。あのみのりって子と私がラブラブになって結婚したら、私は日向咲の身内ということになるから……。そうなれば、いざ対決のときを迎えても、あの甘い日向咲のこと。私を攻撃することに躊躇いを覚えるはず。み、みのりなんて本当はどうでもいいわ! ただ、プリキュアを倒すためにちょっと利用するだけ……って、もうこんな時間!? やだっ、早く行かないと待たせちゃう! えーっと、映画のチケットOK、手作りお弁当OK、下着OK、避妊具OK、婚姻届OK! 待っててみのり! てやっ!」
凄い勢いで飛び去っていく薫の姿をやや呆然としながら見送る。
「……ま、まあいいわ。こちらもプリキュア分断作戦を発動ね」
満の口元が冷笑で歪んだ。

「今日見る映画は『DEATH NOTE 前編』ナリ〜」
大好きなお姉さんに手を引かれ、ご機嫌なみのり。そのみのりに気付かれぬよう、薫はそっと笑う。
(ふふふっ、この映画鑑賞のためにエキストラを仕込んでおいたわ)
「みのり、ココの席でいいんじゃない」
「ナリっ!」
そして、その3分後。みのりの前の席に、一人の男が座った。
「ナリっ!? 目の前に座られたら、みのりみたいなちっちゃな子は、スクリーンが見えないナリよ〜」

(思い通り!)
 
心の中で喝采をあげる薫。
「仕方ないわ。他の席も随分混んできたし……、みのり、見えづらいのだったらこっちに来て。私の膝の上に座って」
「うんっ」
というわけで、一見、自然な成り行きで薫の膝の上に移動するみのり。
(来た来た来た――――ッ! みのりと超密着――――ッ!)
全ては薫の策であった。
(…くすくす、道端で拾ったあの黒いノート、本物だったのね)
ノートの力によって、「死」に到るまでの行動を操作された不幸な男を踏み台にし、薫はみのりをさりげなく抱きながら、心の中でほくそえんだ。

(以下、薫がノートに書き込んだ内容)
猫塚鶉
大阪の道頓堀にある「角座」という映画館へ『DEATH NOTE 前編』の初回を見に行き、あらかじめ座っている超可愛い美少女みのりちゃんの前の席に座る。
そして映画終了後、映画館の男子トイレの便器に顔面を突っ込んで心臓麻痺で死亡。

●ちなみに、映画『DEATH NOTE 前編』について。
少年ジャンプで連載されてた原作は好きだったんですが、映画はやっぱ微妙っスね。
まぁ、俺は細川茂樹さんが目当てで見に行ったので。
ヒビキさんがね、バスに乗る際に鼻の下をスッとこするの。懐かしいなぁ、あの仕草。
でも、出番が短いやね。
で、主人公ライトのライバルであるL(竜崎)。原作だとキモカワイイと評判でしたが、
実写で見るとゾンビっぽくて、普通にキモイ。性格も原作より歪んでる。
だから、キラ逮捕にむけて集まった捜査員たちへのこの一言が無いのが寂しかった。
「ここに集った命懸けの人間で見せてやりましょうよ、正義は必ず勝つという事を」
原作でこれを言った時のLの表情が、えらく可愛かったのにー。

つか、かなーり気になったのが、
ライトを疑い、彼の家の隠しカメラを仕掛けることになった場面です。
捜査員の中には、ライトのパパさんがおってですな、辛い思いでこの案を呑む訳ですよ。
ライトの家には、ママさんと妹さんがいて、当然死角のないよう隠しカメラを仕掛けまくるので、
彼女らの入浴やトイレも当然バッチリ覗かれちゃいます。
原作では、捜査員が男性しかいなかったので、この部分に関しては止むを得ず、Lとライトのパパが交替で監視に当たるわけなんですが、
映画ではちゃんと女性の捜査員もいるんですよ! なのに、この部分に関しては原作通りにLとライトのパパで監視…ってエロスめ。ちゃんと女性の捜査員に頼めや。

クライマックスの美術館でのエピソードは、原作には無いオリジナル。
ココから先の展開で、ライトをちょっと見直しましたね。やっぱライトならば、これくらいやらなくては(笑)
そして、ラスト直前に現れたアノ人のアレに意表を突かれる。この部分だけで結構お腹いっぱいになれた気がします。

ちなみに、この映画で一番許せなかったのは、
相沢さんがアフロじゃないの一点に尽きると思うのだ!!!!

閑話休題。
コマーシャルを挟んで(↓)

●(Bパート)

「日向咲」
知っている声にフルネームで呼ばれて、咲は体ごと振り向いた。
「あ、満っ、どうしたの?」
屈託の無い笑みを浮かべる彼女に、満も薄い笑みを口の端に乗せて返した。
「美翔さんが今どこにいるか知らない? 実は、美翔さんが描いた絵らしきものを拾っちゃって…」
そう言って、四つ折りにしたスケッチ用紙を咲に渡す。それを開いた咲が硬直するのを見て、満は表情を変えることなく、心の中で失笑した。
「何…これ……」
しばらく経って、咲がようやくそれだけを口にした。そんな彼女へ悪意を忍ばせた言葉が追い討ちをかける。
「さすがは美翔さんね。絵に描かれた日向さんの表情、すっごく気持ちよさそうで活き活きとしているわ。でも、この場合だと、どうやって美翔さんがこの絵を描いたのかが気になるけど……写真にでも撮っておいて、あとから描いたのかしら」
咲は、満の言葉も耳に入らず、ただ絵を凝視していた。
絵の中で、自分の姿が全裸で描かれているのを目にし、咲は失神しそうになっていた。多分、ベッドの上なのだろう。咲の伸びやかな四肢は激しく乱れ、表情は快楽のあまりむせび泣いていた。それだけでもショックなのに、咲の太ももを押し広げ、その中心に吸い付いている後頭部は、明らかに親友である美翔舞のものだ。
「うそ…うそ……」
今まで咲は何度となく舞の絵を目にしてきた。舞の描いた絵が好きだった。舞の絵を描いている姿が好きで、その作業をずっと眺めていることもあった。だから、舞みたいに上手く絵を描くことは出来ないが、彼女が描いた絵を咲が見間違うことは無い。
信じたくないという想いを胸に、舞と描き方の違ってる部分を懸命に目で探すが、探せば探すほど、この絵は舞が描いたものであるという確信は強まるばかりだった。
「ねえ、日向さんと美翔さんって、こういうこと良くするの?」
「ウソだッ!!」
満の質問など全く耳に入らぬ様子で咲が突然吼えた。スケッチ用紙をメチャクチャに引きちぎり、それでも感情が収まらぬのか、地面に両膝をついて、散らばった紙片を何度も何度も拳で叩き続けた。
「ウソだっ…ウソだっ…ウソだっ……ウ…ソ……」
その哀れな咲の姿を見下し、満が勝ち誇った笑みを顔に浮かべた。
(やっぱり、こうやって心を攻めるのが効くようね。すっかり親友に裏切られたと思い込んじゃって……。この絵を作るのに結構てこずった苦労も報われるわ)
満の特殊能力を使えば、ペンを取らずとも、誰が見ても舞が描いたとしか思えない絵を作成することも可能。
咲が涙でボロボロになった顔を上げた時には、満の姿は消えていた。彼女には、もう一つやるべき仕事があった。
(ふふっ、それじゃあ、そろそろ美翔さんに日向さんが大変だって伝えてあげましょ)

「こんなところに……いたんだ……」
その声を聞き、トネリコの森の大空の樹の下で、ずっとうずくまっていた咲の体がビクッと震えた。
「咲…一体何があったの?」
「来ないで」
拒絶の響きで尖った咲の声に、舞が足をとめた。
「咲…」
「あたしの名前軽々しく呼ばないで……この変態……!」
顔を上げてキッと舞を睨み付けたのも束の間、咲の両目からは再びボロボロと涙がこぼれ落ちていった。
「あんな絵描いて……あたしたち、普通の親友同士だと思ってたのに……あたしの体で…変な想像して……」
「咲…」
「来ないでよぉッ!」
近づこうとする舞に向かって、咲は大空の樹を背に立ち上がって、メチャクチャに両手を振り回した。そうすれば、舞の歩みも止まると思って……。
だが……。
バシッという鈍い音と共に、舞の顔に手が当たり、その体がよろける。
「舞っ!?」
手が当たった瞬間、舞の顔から涙が飛び散り、それが咲の頬に届いて……、その瞬間、絵の事などどうでも良くなっていた。
駆け寄って、舞の体を支える。そして、きつく抱き締めた
「ごめんなさい、舞…」
「いいの…」
舞の手が咲の頭の後ろに回り、自分の肩へとぎゅっと押し付けた。

「どういう事?」
遠くから二人の様子を冷笑を浮かべて観察していた満が眉を顰めた。
あの絵は確かに咲の心に、親友に汚されるという裏切りの傷を与えたはず。そして、咲が冷静になる前に第2の手は打った。
ショックに打ちひしがれている所へ、咲が裏切ったと信じ込んでいる舞の登場。単純な咲が頭に血を昇らせた結果、お互いを傷つけ合う状況に発展し、二人の間に完璧な溝が生まれるはず……であった。
(私の計画に何かミスがあった?)
考えても分からない。ただ、自分には何かが足りないと漠然と思う。一番大切な何かにたどり着けてないような気がしてならない。
(何なの、一体…?)
思索を巡らす満の横で、陽気な鼻唄と共に大量の土砂が持ち上がった。
「ンフッフーッ、今日こそ僕が、この特別なウザイナーでプリキュア倒しちゃうもんねーッ!」
……どうでも良かったが。
巨大な人型になったウザイナーを見上げながら、既に勝った気でいるドロドロンに、満はとりあえず質問してみた。
「どこが特別なの?」
「ンフッフーッ、このウザイナーは、この緑の郷に伝わる特殊な方法で作られててー、ある方法でないと絶対破壊できないっていう、素ン晴らしいウザイナーなんだぞ!」
「ふ〜ん。例えば、このウザイナーの頭に貼り付けてある羊皮紙の『emeth』(真理)って文字の『e』だけを消して『meth』(死)にしてみるとか」
満の手から黒い閃光が飛んで、正確に『e』の文字だけを焼き払う。
「あ――ッ! 満、何すんだよ――……」
満に突っかかろうとしたドロドロンの上から大量の土砂が崩れ落ちきて、瞬く間に彼を深く埋めた。
……どうでも良かったが。

そして夜になり、ようやく、ひょうたん岩に帰ってきた満。
「遅いわよ、満。今何時だと思ってるの? さっ、はやく夕食済ませて」
クールに文句を言いつつ、炊飯ジャーを開けて、満にご飯をよそってやる薫。
「そうだ、薫。お土産があるの。帰りにこんなもの作ってみたんだけど……」
ご飯山盛りのお茶碗と引き換えに、四つ折りになったスケッチ用紙を薫に渡す。
「何なの、これ?」
怪訝にそれを受け取った薫が開いてみると、そこには全裸のみのりに犯される一糸纏わぬ姿の薫の姿が赤裸々に……。
「ぴげっ」
謎の声と共に鼻血を噴出し、ぐらりと体を傾がせる薫。不安定なひょうたん岩の上から、炊飯ジャーと一緒に海へと転落した。

10分ほど海に沈んでから、再びひょうたん岩へと帰還した薫。
「薫……、そっちはどうだったの?」
「この緑の郷の法律だと、女の子は16歳にならないと結婚できないそうよ」
「てゆーか、女の子同士だとそもそも結婚できない気がする…」
「満の方はどうだったの?」
満は黙って首を横に振った。
「でも……、なんとなくプリキュアに勝つための方法が分かってきたかも。……薫、手をこっちに」
言われた通りに手を差し出す薫。満がその手を優しく握る。
「それで満、次は何をするの?」
「せっかくこんな綺麗な夜空なんだし……このまま一緒に見ていましょ」
「……こんなのでプリキュアに勝てるの?」
「さあ?」

(第19話・完)

2006年06月11日

今週のプリキュアS☆S
●第19話『大切なものは何?咲と舞の願い事 』 

どーでもいいんですが、薫と満ってひょうたん岩の上で暮らしてるんでしょうか?

夜中の二時、ウトウトとしかけた薫に、満が鋭い声をかける。
「ダメよ薫ッ! 寝たら海に落ちるわよッ!」
「……ハッ!」
危ないところで目を覚ます薫。
「薫、あと三時間ほどで夜明けだから頑張って」

普段はこんな感じかな? ちなみに明け方、朝食を釣ろうとする満に向かって、

「満…、今日のご飯も魚なの? たまにはパンを食べたいわ」
「無茶言わないで。パンなんて海にあるワケないじゃない。あっ…、大きいのがかかったわ。今日の朝ご飯は久しぶりにお腹いっぱい食べられそうね」


さて、今回、ついに満と薫が動き出します。
今までプリキュアを観察した結果、パワーの源である二人の心を引き離す策に出た満&薫。
咲は愛用のグローブを、舞はスケッチブックを知らぬ間に奪われ、それを気にするあまり、二人が交わした約束をつい忘れてしまう。

美翔舞は、深く溜め息をつきながら考える。
(マズイ。マズイわ。あのスケッチブックには、咲に睡眠薬を盛って眠らせて、素っ裸にひん剥いて描いた絵が何枚も何枚も……)
「誰かが拾ってくれたかもチョピ」
「そうね。その人物の消去(デリート)は最優先事項ね」
と言いつつ、コルトガバメントの安全装置を外す舞。
「舞、人殺しはやめた方がいいチョピ…」

さらに、追い討ちの策を仕掛ける満と薫によって、咲と舞は完全にすれ違った状態で帰宅することに。

その夜の日向家。舞に対して申し訳なく思う咲は、
「でも、どうやって謝ろうかなぁ。きっかけが難しいんだよね」
メモを取り出し、明日の想定パターンを書き連ねて整理していく。
「まず、学校に着いたら、下駄箱のところでキスをして……、それがダメだったら昼休みに屋上で押し倒して……」
「咲、一体何をするつもりラピ?」
「とりあえず、カラダで謝罪しようかと思って……」

満と薫の罠は功を奏したかのように見えましたが、自分の事よりも大切なモノがあるという咲や舞のスタンスの前に、結局は失敗に終わります。

満「どうする? グローブとスケッチブック」
薫「もう必要ない」
満「そうね」

用済みとなったグローブとスケッチブックは、すっごくテキトーに戻されました。
咲のグローブは、舞のカバンの中へ。舞のスケッチブックは、咲のカバンの中へ。

教室に戻った二人はそれを発見し、
「あーっ、それ、あたしのグローブなり!? なんで舞が持ってるの…」
「それって、無くなった私のスケッチブックじゃない!? ま、まさが咲が……?」
二人の猜疑心はとどまることなく上昇し…………。

そして次の日、プリキュアは解散しました。

「薫、一体どうなってるの?」
「さあ?」


●ついでに、今更ながらに、なかよし7月号の感想。
いよいよ満×薫が始動……ということで、完全にこの二人が主役の回でした。
いつもだったら、咲と舞の濃ゆいラヴラヴが全ページにわたって展開されるのですが、
今回は満と薫のキャラ紹介に丸々1話を割いたってカンジですね。
その分、百合要素は少なめだったのが悲しいニャ。
来月あたりから咲・舞×満・薫ってことで、ストーリーも本格的に動き出しそうですね。

それ以上に、今週のプリキュアの予告で、薫とみのりが相々傘してましたが、
この辺りを、上北先生はどう描いてくださるのでしょうか。

つーか、ヤベぇぜ。俺はてっきり満と薫でカップリングが成るものとしてショートストーリーを一本書いちまったが、見事に裏を書かれたぜ。
まさか前回のパンパカパンでのアレがフラグになってやがるとはな。薫×みのりなんて予想も出来ないカップリングだぜ。やるじゃねえか、東映。

つか、なかよし版では、ドロドロン君はちゃんと出番もらえるのかな?
ページ数の関係で、ロクに何も出来ないままお亡くなりしそうだな。(いい奴なんだが…)


つか、風邪は治ったようなのですが、咳が止まりません。
呼吸と止めている間は咳が起こらないのですが、それを持続させようとすると死にそうになります。ひ弱だな、俺。
あまり深く呼吸して喉を刺激しないように、そーっと、そーっと浅く呼吸。……よし、落ち着いた。
喉飴で喉を癒しつつ……映画二本見に行ってきました。

●『トリック劇場版2』
相変わらず脳みそユルユルな映画。脱力系っていうんですかね?
ストーリーはきわめて薄く、とにかくネタだけで二時間…ってカンジやったね。
阿部寛のオモシロさは、もはや反則の域に達していました。

●『嫌われ松子の一生』
よーやく見に行けました。
ヒロインである松子の死によって始まり、そして、松子の死によって閉じられる映画なので、全体的に空気が重いです。
ホント、松子の人生が狂い始めてからは、救いなんてね−もん。
一瞬何か希望が見えたような気がしても、それは単なる蜃気楼で、松子は見てるこっちの方がイタイぐらいに、不幸の下り坂を転がっていきます。
それでも最後まで文句なしに面白かったっつーのがスゴイ。
どんなに松子が不幸になっても、客を引かせることなくスクリーンに釘付けにする監督の手腕。『下妻物語』の時も凄いと感じましたが、今回も傑作でした。




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